もう一つの聖夜の奇跡

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「ま、待って!!」 「何でだよ?」 「わ、私さ、そう、今日、誕生日じゃん!?…ゆ、ゆいから誕生日プレゼントもらったんだ!なんかさ、夕飯の後で開けてって言ってたけど、今時間あるし、開けてみよっかな。ちゃんと今日まで開けずに、持ってきたんだ!」 「室井が?開けてみろよ。」 「うん!!」 俺が腕を緩めると、そこから抜け出した美咲がバックから小さな包みを手にしてきた。 「ふふ。楽しみ。」 美咲は本当に嬉しそうに包みをほどいた。 「うっわーー!!キレー!!見て!!キャンドルホルダーだよ!今日はイヴだし、さっそく灯そうね。さっすが、ゆい!!私、イヴにキャンドルなんて…思いつかなかったわ。」 「…で、肝心のキャンドルもあるんだろ?」 「あったり前じゃん!ゆいなんだから絶対セットにしてくれるよ!」 そう言って、美咲が包みからもう一つを取り出した。 「ほら…ね。……え。」 「あ?何だよ?」
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