もう一つの聖夜の奇跡

2/19
3343人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
12月になって、街がクリスマスカラーに染められていく中、もうすぐアイツの誕生日だなーとぼんやりと考えていた。 クリスマスは2週間後。 俺の周りでも、 『彼女にバッグをねだられた。』とか。 『私、指輪おねだりしちゃったー。』だとか。 『イヴにあのレストラン予約してもらったんだー!』などと。 みんながクリスマスムードに沸き立つ中、 …当のアイツは… 何も言ってこねえ。 女ってのはよ、何でもかんでもイベントっつうのが好きなんだろ? …何なんだ、アイツは。 …俺から切り出すのを待ってるのか? …かもな。 アイツは人にねだるとか…苦手そうだもんな。 図々しいけど、いざって時がダメな…女…だからな。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!