もう一つの聖夜の奇跡

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俺の好意を無にされたようで、大人気(オトナゲ)なく突っ張った俺の言葉に、美咲は嬉しそうに答えて、拍子抜けした。 「そろそろ、夕飯作るね。まずは忘れないようにお米から炊くね。」 アイツはここに来て料理をしてくれる時、あの一件以来、必ず先に米を炊くようになった。 今日はサラダと焼き魚と味噌汁らしい。 サラダは恐らく、切って盛るだけ。魚は焼くだけ。美咲は味噌汁さえ頑張ればいい。 けど、自分の出来る範囲でちゃんとメニューを考えて、少しずつでもそのメニューが増えてきて、上達もしている。 …俺のための努力だって、 俺は勝手に自惚(ウヌボ)れている。
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