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窓の外にただ広がる、真っ暗な空間。その中を漂う小さな石くれが、地上で見れば綺麗な星なのだろう。
近くで見ると無骨なだけで、同じものとはとても思えない。
「よう、お上りさん。宇宙(ここ)にはもう慣れたかい?」
振り返れば、そこには先任の真島少佐がいた。着崩した濃い灰色の制服と、そこから覗く逞しい胸筋が目を引く。
艦隊の編隊長ともなれば、そうそう身だしなみを指摘されることもないのだろう。
「はい、だいぶ慣れました少佐」
士官学校で仕込まれた敬礼と、言葉遣い。それはすでに条件反射の域に達している。
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