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「あんな映画でさ~すげぇ泣いたんだよな~お前」
「あれの良さが解らぬのか?相変わらず感受性足りない男ね~」
まだ中学生だった二人……
互いの親からお小遣いを貰い、初めて観に行った映画……
映画の内容よりも、祐希がこんなことで泣くんだ……
て、ことに感動したんだ……
初めて観に行った映画で……
初めて幼馴染みだった女の子から、好きな女子に変化したんだった……
「あ~、今、あの頃の祐希は可愛いかったな~と思い出していたな?」
ドキッ!!
なんで本当にコイツは俺が思ってること解るんだ?
「そっか~祐希様を好きになったのは映画を観に行ったのがキッカケか~」
なるほど、なるほど、と、一人で納得している祐希を見る。
「あのな~」
「私のこと好きなのは解ったけど、AI観て泣かない男はね~」
「あのな!」
「ま、映画観て泣くような弱虫はもっと嫌いだけど」
「どないせえちゅーんじゃ!!」
俺のツッコミにクスクス笑う祐希……
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