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正直に言ってしまえばたつやさんは別に¨あり¨だと思う。
まあ、顔は全然かっこよくないけど。
こうやって私を気づかってくれたり、こないだ彼氏と別れそうになったときも悩みを聞いてくれたりやけ酒にも付き合ってくれた。
飲めない焼酎なんて飲んでしまってたつやさんに介抱されながら家まで帰ったっけ。
「おい!」
「はい!」
「ぼけっとすんな!」
「すまんすまんー。」
「なんだそれ。」
たつやさんのまねーって笑えばふざけるなって困ったようにわらって。
この笑顔をそばで二年間も見ているんだなって思ったらなんだか笑えた。
だからこの関係も今はこのまま。
いや、ずっとこのまま。
私たちは言い合って笑ったまま。
たつやさんの照れくさそうな赤い顔もうちにこもる熱もこのきまずさにも。
気づかないふり。
〈たぶたつな関係 END 〉
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