バイトと私。

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「篠山さん。あがっていいよ。おつかれー。」 「お疲れ様でーす。」 気だるそうななかはるさんに引き継ぎをして登っていくスタッフルームまでの階段が疲労がたまった体にはきつい。 やっと登りきって女子高生とは思えない顔で開けたドアの向こうにはもう一人いたわけで。 「あ、みっちーさん。」 「おつかれっす。」 そこにはみっちーと呼ばれる道長智樹の姿。 みっちーさんとれっぴーさんは同じ大学、同じ学課ということで仲がいいらしくみっちーさんがバイト先を探していたところれっぴーさんがここを紹介したらしい。 「下れっぴーさんいますよ!」 「うん。知ってる。」 「みちれぴコンビですね!」 「まーた変なコンビ作るー。」 今後のみちれぴコンビに期待しつつやっとバイト着から開放される。 「今日も長かった…。」 こうして私の休日はバイトで終わる。家にいる時間よりここにいる時間の方が長いと思う。 なによりここは私の“青春“の全てに近いのだから。 そしてここで起きるブレンドコーヒーのように濃く深い日常なんてまだ私には想像できなかった。 でも私を構成している確かなもの。 それはここで過ごす時間。 〈バイトと私。END〉
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