3. 嵐のような夜

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その後の彼らの会話は聞かないように、別の話題で私は他の同僚と盛り上がった。 怖いもの見たさと同じで、 気にはなったけれど。 また胸が痛むかもしれない事の方が、怖かった。 そして、歓迎会はお開きになり、 二次会組と、帰る組に別れる。 元々は、二次会に行くつもりだったけど。 昂くんが行くなら、今夜は平静でいる自信がない。 だから、先に帰ることにした。 すると、ツン、と袖を引っ張られみんなには聞こえないようにコソっと、高梨が耳打ちしてくる。 「なんで帰んの?約束したじゃん。」 …あ。そうだった。 歓迎会が始まる前。 高梨と約束、してたんだ。 でもなぁ…。 こんな気分じゃ、飲み足りないから、飲みには行きたい。 「…ごめん、二次会はパス。」 あは、と無理に微笑んでみせる。 「私、しばらくいつもの店で飲んでるから。来れたら来なよ。」 高梨は、一瞬、はぁ?と眉間にシワを寄せていたけど、 「分かった。適当に二次会抜けて行くから、待ってて。」 そう答えて、みんなの所に戻って行った。 お疲れ様でした、とみんなに挨拶をして、私はいつもの店に向かうため帰路へ。 さっきは全然酔えなかった。 飲もう。 飲んで、このモヤモヤを忘れよう! 心に決めて、店へと急いだ。
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