4. 秘密

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朝。外の光が随分強く差し込んできた頃、身体をようやく起こした。時計を見るともう10時だ。 思いがけず、二晩も高梨と過ごしてしまったな…。 酔ってたし、弱ってたとはいえ。 気恥ずかしい。 高梨はまだ寝ていた。 疲れてるよね、そりゃ。 高梨は明け方にも、私を貪ってから寝たから。 マジマジと高梨の顔を覗き込んで見る。 睫毛、長がっ…! 肌もキレイ。 このマスクは反則よね、やっぱり。アイドルみたいだもん。 そんな人と自分が、こんなことになるなんて、想像もしてなかった。 さて、と。 とりあえずゴハンの用意でもしよう。 何事もなかったように、振舞わなきゃ。 起き上がってシャワーを浴びに、部屋を出る。 熱いシャワーを浴びて、スッキリして出ると、高梨が起きてきたとこだった。 「おはよ。オレもシャワー借りていい?」 「…あぁ、はい。こっち。」 シャワーを彼氏じゃない男の人に貸すって、微妙…。 その思いが、ちょっとぎこちなさを生んでしまった。 「もっかい、浴びる?一緒に。」 私のぎこちなさを気にも止めず、ニヤニヤしながら言ってくる。 「結構です!」 バシッとタオルを投げつけて拒否し踵を返すと、冷た~い、と いう声がバスルームから聞こえてくる。 …もう!思い出しちゃうじゃない! 高梨との夜を思い出して顔が熱くなる。 それをごまかすように、私はゴハンの用意に取りかかった。
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