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「だから、何でもないって。ちょっと真美子さんのことが気になっただけ。で、真美子さんは?」
香織の追及を逃れる為に話題を変える。
「出掛けてるよ」
「様子はどう?変なことしていない?」
「今のところ大人しくしているかな。別に心配ないと思う」
そう言って、香織はつまらなそうに、オレンジジュースを飲み干した。
「てか、お姉ちゃん。帰ってくるなら、手土産ぐらい持ってきてよね」
神谷さんと一緒の空間にいることが気まずくて、実家に遊びにきたのに、この冷たい扱いはないと思う。
結局は追い返されるように、マンションに戻ることになった。
夕飯は何を作ろう。
神谷さんは二日酔いだから、お粥のような胃に優しいものがいいよね。
一人分を作るのは面倒で、コンビニで適当に買って帰ることにした。
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