番外編⑤

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   もしかして、だから拗ねていたの? 「玲人さん」 「ん?」 神谷さんの声が、少し甘い響きに変わったような気がする。 「コーヒー、わたしにも頂戴?」 そう言いながら、神谷さんの胸に耳を押し付ける。 神谷さんの鼓動が早い。 まさか、神谷さんもドキドキしてる? それに気が付いたのか、神谷さんは少し乱暴にわたしを引き剥がすと、困ったように笑った。 「あまりくっつくな」 「どうして?」 ムッとして唇を尖らせると、 「こういうことだ」とキツク抱き締められた。
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