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もしかして、だから拗ねていたの?
「玲人さん」
「ん?」
神谷さんの声が、少し甘い響きに変わったような気がする。
「コーヒー、わたしにも頂戴?」
そう言いながら、神谷さんの胸に耳を押し付ける。
神谷さんの鼓動が早い。
まさか、神谷さんもドキドキしてる?
それに気が付いたのか、神谷さんは少し乱暴にわたしを引き剥がすと、困ったように笑った。
「あまりくっつくな」
「どうして?」
ムッとして唇を尖らせると、
「こういうことだ」とキツク抱き締められた。
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