番外編⑤

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  甘い溜め息がど、ちらのものかわからないように、交じりあって溶けていく。 何度も切ない声をあげながら、神谷さんに抱き締められて。 そのあとの記憶は、曖昧にぼやけていった。   結局、今日も何も決められなかったな。 神谷さんは、わたしと式を挙げるつもりがあるのだろうか。 「玲人さん」 少し寂しくなって、呼びかけてみたけれど、返事はなくて。 疲れて、寝ちゃった? その顔を覗き込むと長い睫毛は伏せられていた。 やっぱり、疲れてたんだ。 まだ時間はあるし、今度ゆっくり決めればいいよね。 そう言い聞かせると、大好きな人の腕の中で、 幸せな夢の続きが見れますようにと瞳を閉じた。 【END】
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