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「掃除洗濯はハウスキーパーに頼んである。要するに、麻美が家事をする必要はないと言うことだ」
「……え?」
何、それ。わたしは家政婦もどきでもないってわけ?
絶句するわたしに神谷さんはため息を吐いた。
「だから、麻美の役割は朝話しただろう?」
本当にそれだけ?
まさか!
神谷さんに疑惑の目を向けると、わたしが言いたいことに気が付いたように「ああ」と短く答えてにっこりと微笑んだ。
「安心してくれ。麻美の残念な身体には興味はない。どうしてもと言うのなら、一緒の寝室でも構わないが……」
冗談でもそんなことを言うのは止めて欲しい。
キッと睨むと神谷さんは「アハハ」とバカにするように笑った。
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