生き甲斐

　俺の退屈はいくらか落ち着いた。自分がとっている新聞の記事に、痛快な記事が載っていたからだ。
　警察で何かしらの陰謀が動いているらしい。何でも女性記者の口座番号が警察内で使われたそうだ。どういう経緯で警察が記者の番号を使っていたのかは知らない。
　以前、俺は適当に口座番号を言った記憶があるが、今となっては忘れた。何せ退屈を紛らす為、適当に言った数字だ。
　とはいえ、この記事のおかげで、退屈な新聞の中身がいくらか良くなった。
　退屈が紛れ少しは、この人生に生き甲斐を感じられるようになるだろう。