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『一樹、俺らずっと一緒だよな』
『親友なんだから、当たり前だろ』
意識的に、思い出そうとしてしてしまう
かき消そうとして、眉を寄せてそのまま綺麗な空を睨み付けた。
その時
強烈な強風が吹いて、耐えきれずに目を閉じてしまう
次の瞬間には、窓から上半身を乗り出して俺を見下げる女の子がいた。
セミロングの黒髪を垂らして、大きな瞳で俺を見ている
急に現れたその子に、一瞬驚くがここの生徒だろうと思うと物腰の柔らかさからか、緊張は溶けていく
その子は、俺の頭に触れると何かを掴んだ。
「桜、ついてる」
その子に言われて、自分の制服にも桜の花びらがついている事に気付く
「あ、ありがとう」
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