司るものへの導き

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11月8日 午後11時28分 誠海 空悟(せいかい くうご)と言う名の男は、吐く息を白くさせながら帰路を急いだ。 まだ11月とはいえ夜になると冷気が、体にまとわりつく。 「遅くなった…」 ばつが悪そうに言葉をこぼしながら、家の門扉へと手をかけた。 決して大きいとは言えない庭、立派とは言えない家。 庭と門扉はすぐ隣り合っており、そのそばには木が一本植えられていている。
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