司るものへの導き

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手の震えが、足の震えが、体の震えが、目が脳が心が、魂が震えて止まらない。 「はぁ、はぁ、はぁ」 自然と呼吸が、心が乱れた。 体の震えは止まらないが、体を動かすことができないでいる。 「あぐぁ、うぅ」 かあさんと叫びたいのに、今すぐ駆け寄ってやりたいのに母親の姿に心が乱れる。 魂が壊れてゆく。 こたつに座り下半身を布団にいれ、両手はだらんと伸ばし突っ伏している母親のすがた。
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