司るものへの導き

6/29
前へ
/39ページ
次へ
空悟の母親である誠海 真奈津(せいかい まなつ)の背中には、無数の刺し傷がある。 大量の血で、真っ赤に染まっている。 胸部も刺されていると分かるくらい、こたつの上は一面に血が広がっている。 「ハァー、ハァー」 荒い呼吸はひどくなり、今にも過呼吸になりそうだ。 空悟は心の中で何度も何度も呼んだ。かあさん、かあさん、かあさん……。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加