プロローグ

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「こんな時誰かが回復魔法を使えれば……」 「無駄だな……怪我の、限度が越えてる。それに回復魔法を使える人間に……俺は一人しか会った事がない」 治癒魔法にも限度がある。 かすり傷や擦り傷といった軽いけがなら『ヒール』という回復魔法で治せるであろう。 だが回復魔法は誰でも使える魔法ではなく、ほんの一握りのファンタルが習得しているだけである。 しかし『ヒール』は確かに回復魔法だが『時間を巻き戻して傷を無くす』っと言う魔法ではなく、体の治癒能力を高めて傷の治癒を早める言った方が近い魔法だ。 軽い傷なら瞬時に直す事が出来るだけで、今マサユキが受けている怪我は完全にその範囲を超えている もっともヒールの上位のハイヒールならばマサユキの傷を癒す事が出来るが、そのハイヒールを習得しているファンタルは世界で十数人ぐらいしか存在していないのだ。 「……悪い少し寝かせてくれ」 「マサユキ!?」
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