1.その日私は幸せだった

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坂を上り終えると、私の通う中学校。 今年で創立50年になる。 公立の学校。 制服は男子が学ランに、 女子はグレーのセーラー服。 胸元には赤いリボン。けっこう可愛い。 昇降口前に着くと、クラス分けの表が貼り出されていた。 2年生は全部で4クラス。1クラス30人程だ。 『あ!あったあった!私2組だ!えまは何組かな~』 私も表を見て、自分の名前を探す。 『あ!なんだ!えまも2組じゃん!』 「えっ!わっ!ほんとだ~!よかったあ~」 『うちら、ほんと腐れ縁って言うかなんて言うか…。なんかこのままずっと、私たち離れることなんてなさそうだよね!』 キシシッ っと奈央ちゃんが笑う。 私も同じように笑った。 「私、離れたくないよ!」 『あはは!えまは、ほんとに私のことが好きなんだね!』 「うん!」 『私も好きだよ!えまはずーっと、私の親友!』 奈央ちゃん、大好きな親友。 高校生になっても、大学生になっても 20歳になっても 結婚しても おばあちゃんになっても 私達はずーっと親友だよね! ね?奈央ちゃん。 キーンコーンカーンコーン 「あっ!予鈴鳴っちゃった!」 『まじだ、早く教室行こ!』 ・
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