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人体模型は相変わらずの全力疾走だった。
この人体模型っていうのは疲れってものを知らねーのかよ。
人間並みに走るんなら人間並みに疲れろよ。
お前のその肺と心臓は偽物か!
いや、偽物だけどね!
「大丈夫だ。こんなこともあろうかと昼間のうちに仕掛けをしといた。こっちだ!」
彼はそう言うと廊下を曲がった。
「今だ飛べ!」
「飛べ!って何!?」
とりあえず飛んだ。
少しして後ろで大きな音がした。
振り向くと人体模型が転けてというか転んでというか吹き飛んでバラバラになっていた。
壁と壁の間にはヒモが張ってあった。
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