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「お、あの先生美人じゃね?」
んー?今度は何だ?
立野が見ている方を見ると、体育館に案内してくれた先生がいた。そういえば美人だね。
「お前は美人だと思わねーの?あの先生が担任だった良かったのにな…」
「美人だとは思うけどさ、まだ若いし先生になったばかりでしょ。担任は無理じゃない?副担任ならあり得るかもしれないけどさ」
「お、副担任か。その可能性があったな」
まあ、この学校に副担任があったらだけどね。そもそも、若いから担任になれないとかなれるとか、そういうことは何も知らないから担任かもしれないし。
「なあ、時間はまだあるし話しかけてみようぜ」
…こいつは何を考えてるんだ?
「闇咲は後ろにいるだけでいいからさ。一人だと恥ずいじゃん?」
「分かったよ」
気は進まないけれど、後ろにいるだけでいいなら座っているのとたいして変わらないだろう。とりあえず自分の椅子はちゃんと覚えておこう。いちいちプリントを見ながら探すのは面倒だし。
「何キョロキョロしてるんだ?」
「椅子の場所を覚えただけ。それじゃあ行こう」
「おう」
立野が椅子から立ち上がり歩き始める。僕は立野の後ろをぼんやりとついていく。
そういえば、あの先生の名前を聞いてなかったな。立野が聞くとは思うけど、機会があれば聞こうかな。
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