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来たのは前の方に立っていた担任の先生だった。面倒臭そうにはせずに真面目な態度で注意しに来た。適当な先生だった方が楽だったんだけどな。
「何の騒ぎだ?」
うわ、堅苦しい。見た目は普通だけど中身は相当堅苦しそうだ。
「おほほ…」
「な、何でもありませんわ…」
「ではでは。ぷぷぷ」
いじめっ子三人組は去って行った。かと思えば戻ってきて前の方の椅子に座った。どうやら、僕と同じクラスらしい。
「…ふん」
先生は何事もなかったかのように持ち場へ戻って行った。思っていたよりも適当みたいだ。
そんなことを考えていると目の前に女性が現れた。
「あの…ありがとうございます」
あ、いじめられていた人か。前髪が長くて俯いているから顔がよく見えないな。別にいいけど。
「どういたしまして」
まあ、無事に椅子に座ることはできるようにはなった。残りの時間はこの人と話してみるかな。
「僕の名前は闇咲光」
…あれ?
「あの、自己紹介をしているつもりなんだけど」
「あ…すみません」
なんか緊張してるみたいだね。ちゃんと会話できればいいけど。
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