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のんびりと食パンを食べる。まだまだ時間はあるから慌てる必要はないし、遅刻してもどうにかなるだろう。
さて、登校するまでの時間に何をしようか。二度寝して寝過すのは嫌だし掃除でもやるかな。
いや、こんな朝っぱらから掃除したら隣に迷惑か。こんなぼろいアパートじゃあ音が響くだろうし。
まあいいや、怒られたら謝ろう。
そんな考え事をしてたら食べ終わっていた。あと一枚だけ食べるかな。今度はイチゴのジャムでも塗って。
「…あ」
不味い。食パンは美味いけれど、これは不味い。さっき食べた食パンが最後の一枚だったようだ。もっとちゃんと見ておくんだった。
別に僕が食べられないのは良い。でも、妹が食べる分が無くなったのは相当不味い。どうするかな…この町にはスーパーはあるけどコンビニやパン屋は無いんだよね。しかも、そのスーパーに行っていると時間が足りないし。
仕方がない、誰かからもらってくるか。妹を怒らせたくないし。それに他の朝食を作るっていうのも面倒くさい。
誰か起きていればいいけど…起きているとしたら逸樹姉さんかな。姉さんと言っても血はつながっていない。このアパートに引っ越してきてからお世話になっている姉的な存在だ。本物の姉はどこで何をしているのやら。
おっと、のんびりしているうちに妹が帰ってくるといけない。とりあえず行ってみるか。
…あ、パジャマのままだ。逸樹姉さんだしいいや。
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