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家
☆☆☆☆☆☆☆
最初の頃に、とても印象的に感じた事。どうもアラビア人はかなり大雑把のようだ。
何事もしっかりきっちりでないと気のすまない、神経質なタイプの日本人だったら、
ここでの生活は耐えられないかもしれない。
大雑把なところは、とにかくまぁ、色々とあるんだけど、まず一番最初に
「うわっ随分とテキト～だな！こんなんでいいの？！」と思ったのは、
人間生活をしていく中でも、結構大事な部分じゃない？と思われる【家】の造りだった。
☆☆☆☆☆☆☆
これから住む事になる我が家の外壁はすべて石造り。
天然のピンク色でグラデーションがかかっていて可愛いらしく、
目を細めたくなるような強い日差しを浴びて、ガラス質の部分がキラキラと輝いている。
そして玄関扉の前にあるバルコニーの太い支柱は、女性のような柔らかいカーブを描き
入口のドアや窓には、ハート型と唐草模様が混ざったような飾り格子。
それはまるで、リゾートホテルを思わせるような美しい外観で、
旅の疲れが出始めた私の気分を、おおいに盛り上げてくれた。
足取りも軽く、ワクワクしながら中に入ると、天井は高さ3.5メートルぐらいと結構高く、
天井から床まで届くレースのカーテンは、強い日差しを和らげつつ解放的な雰囲気を醸し出し
天井と壁の境い目の縁には、シャレた飾り彫りがぐるっと施してあった。天井の中央には
シーリングファンがあり、取り付け部は大輪の花が開いたような可愛らしい装飾がなされ、
内壁はアイボリー色、床はサンドベージュのタイルで 、落ち着いた いい雰囲気の室内だ。
そしてまず私の部屋へと案内されると、そこはとても明るく、結構な広さの部屋で
私の独身時代の家が、すっぽりと部屋に全部入ってしまうような大きさに
「うわー！こんないいとこに住ませてもらえて嬉しーよー！」なんて気分は夢心地
最高潮に盛り上がるが、フと視界の隅にうつる、家や部屋のイメージにはそぐわない
壁から飛び出す黒く細長い物体………？
ん？何コレ？
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