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(回想)
ある時突然
連れ合いの母国、中東地域アラブのとある国で暮らすことにした。
行くにあたって差し当たりのきがかりは、お年を召してきた母親のこと。
しかし本人は「あら、いいじゃない。やりたい事はなんでも、とりあえずやってみなさい。」
とあっさり送り出してくれた。
友達は
「結婚した時から、いつかそう言う時が来ると思ってたけど、とうとう来たか(泣)」とか
「昔から外国暮らししそうな雰囲気あったけど、行くなら南国だと思ってたよ(笑)」とか
「おまえならどこでも生きていける」と 、皆にある程度予想されてたようだった。
しかし本人は中東で暮らすつもりなんてサラサラ無かったから、その地の知識も殆んど無く
これまでに連れ合いから聞いていた、面白話し程度の情報と、外務省のHP、
そして一夜漬けのアラビア語と言う身軽な脳内装備のみの準備で旅立った。
季節は秋。
東京は過ごし易く、快適な陽気のとある日に旅立った。
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