実験Ⅰ

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目が覚めると、辺りは真っ暗だった。 「どこだよ、ここ……。」 俺は、見知らぬ部屋の硬い床で寝ていた。 起き上がって、周りを見回してみるが、何も見えない。。 ――ドンッ 「痛っ」 「!?」 それまで物音一つなかったため、予期していなかった人の声に、俺は肩を跳ね上げた。 そういえば、なんだかたくさんの人の気配を感じる。 俺は昨日の寝る前は、パソコンで掲示板を渡り歩いて、DQNを叩いた後、上機嫌で眠りについたはずである。 「どーなってんだ……。」 つい先日買ったばかりのSFモノのゲームの状況によく似ている。 見知らぬ場所に連れてこられた恐怖からか、動く気にもなれず、俺はその場に立ち尽くす。 外国の奴隷商人に攫われた? 何かのテロに巻き込まれた? ここに連れてこられた理由に考えを巡らせてみるが、どれもピンとこない。 かなり多くの人の気配を感じるが、声があまり聞こえないあたり、先程までの俺と同じように寝ているのだろう。
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