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目が覚めると、辺りは真っ暗だった。
「どこだよ、ここ……。」
俺は、見知らぬ部屋の硬い床で寝ていた。
起き上がって、周りを見回してみるが、何も見えない。。
――ドンッ
「痛っ」
「!?」
それまで物音一つなかったため、予期していなかった人の声に、俺は肩を跳ね上げた。
そういえば、なんだかたくさんの人の気配を感じる。
俺は昨日の寝る前は、パソコンで掲示板を渡り歩いて、DQNを叩いた後、上機嫌で眠りについたはずである。
「どーなってんだ……。」
つい先日買ったばかりのSFモノのゲームの状況によく似ている。
見知らぬ場所に連れてこられた恐怖からか、動く気にもなれず、俺はその場に立ち尽くす。
外国の奴隷商人に攫われた?
何かのテロに巻き込まれた?
ここに連れてこられた理由に考えを巡らせてみるが、どれもピンとこない。
かなり多くの人の気配を感じるが、声があまり聞こえないあたり、先程までの俺と同じように寝ているのだろう。
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