夢.

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もうDVDどころじゃない。 「ひかり、いい匂い」 俺がひかりの首にかかる髪をかき分けて、そこに顔を埋めると くすぐったかったのか ひかりは少し首を竦めた。 ちゅ、と首にキスをすると 「ん…くすぐったい」と可愛い声を出す。 無意識に俺を煽るひかり。 ついもっとしてやりたくなるのが男心だろ? だけどひかりはそこで、くるっと反転して俺と向き合うと 俺の首に腕を回して ぎゅっと抱きついてもたれ掛かってきた。 「ひ、ひかり…?」 「なーに?」 「今日、変じゃねえ?熱あんじゃねぇの?」 妙に積極的というか… 普段ひかりは自分からなかなか甘えてこないから。 「変じゃないよ?拓郎に引っ付きたいだけ」 「DVD見れねーよ?」 「もう飽きたからいいっ」 ぎゅーっと抱きつかれて 調子の狂った俺は どうすればいいかわからず少し焦ってしまう。
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