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「魔王様~、何かさっきスッゴい音したんだけど、何かした~?」
ん?誰か来たみたいだね。
声と口調からして、女の子だ。それも、「魔王」の少年と同じくらいの年齢だ。外見はね。
「魔王様…って、また城壁に穴空けてるし!」
外の光が差し込む部屋の入り口から、黒いローブを着た、ちょっと背の小さめの女の子が入ってくる。
金髪のサイドテールを揺らし、筋トレ少年魔王にまたか、と言わんばかりの視線を送っている。
「つーか筋トレしてるし!魔王様なんだから、ちゃんとしてくださいよ!」
「あァ?何だ魔女。ちゃんとしろとは何だ。俺はちゃんと、見れば分かるとおり、してるじゃないか。」
「だーかーらー、そーいうのは嫌なんですよぉ!」
へぇ、彼女のクラスは魔法使いか。
で、魔法使いの女の子だから魔女。そのまんまだね。
なんで彼女は怒ってるんだろうね?
まあ、自分だったら男が筋トレしてるのをいきなり見たら逃げ出したくなるけどね。
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