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わきやーく壱
キラキラと輝いて見える空を俺は見上げながら故郷の星を探してみるが
バシッという小気味よい音と共に頭に走る衝撃にグワンと脳が揺れる気がした
「いたいれす」
「ほぉ…そうか、さて賢い谷部君は黒板の問題を解けるよなァ?」
黒板には訳の解らない暗号が描かれ解読には数年かかるだろう
「先生、俺は宇宙人ですので数学は理解出来ませ…いだだだだっ」
足の甲を先生のかかとでグリグリとされ俺は白旗を上げ友人に助けを求めた
「まったく…ほら僕のノート見て良いよ」
苦笑しながら手渡されたノートを嬉々として受け取り黒板へ向かう
ヒシヒシと先生からの視線を感じるけど、そんなもの関係ないね
要は先生の要求を答えれば良い
俺は全くと言って良いほど理解なんかしていない暗号を黒板に書き写し友人にVサイン
苦笑を浮かべる友人
席に着いた俺に嫌な笑みを浮かべながら説教をする先生
そんな俺達を遠巻きで見ながら苦笑を浮かべたり面白そうに笑みを浮かべたりと
色んな笑顔が
そこにはあった
だけど、そんな日常を壊す存在がこの学園に来てしまったんだ
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