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土方歳三の笑顔はどこか不気味だった。
そして笑顔のまま言う。
「じゃあ、これから俺達がどうなるかを教えろ」
「私をここに置いてくれるならいいですよ!」
私も土方歳三に笑顔で答えた。土方歳三は笑みを浮かべたまま、ピクリとも動かなかった。
「土方歳三さん、聞いてます~?私をここに置いてください。
…………隊士として」
「「「「「はぁ?」」」」」
広間にいた全員の声がハモる。その光景に私は噴き出してしまった。
何この人たち。仲 良 い な !
笑いが止まらない私に対して、みんなは変なものを見るような目で私を見ている。
流石にこの視線も慣れてしまった。
土方歳三は笑顔を崩して、真剣な顔になる。
「そうか…………じゃあこいつら幹部と試合しろ。それを見て決める」
「えっ!?良いんですか!?やったーっ!!」
新撰組の人と試合できるなんて……私めちゃくちゃラッキー!!
「じゃあ早速やりましょう!!」
そう言って私は自分の竹刀を持って、広間を駆け出した。
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