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先に道場に着いて、素振りをして待つ。道場の場所は、広間に行く途中に把握しておいた。
「楽しみ~!てかみんなイケメンだったな。幕末の顔のレベル高っ。
ああ……早く沖田総司を見たい!!」
ぶつぶつと独り言を言っていると、道場の扉が開く音がした。
見ると、さっき広間にいた人達がぞろぞろと入ってきた。
土方歳三が私の前に立ち、声をかけてくる。
「さあ、誰とやる?」
「じゃあ、まずは十番隊組長原田さんで!」
そう言うと、長身のスポーツマンみたいなイケメンが、声を張り上げて出てくる。
「俺は手加減できねぇぞ?」
「手加減したら死にますよ?」
私は笑みを浮かべて、原田さんに言った。
そして開始の合図で私の第一試合は始まった。
開始の合図と共に私は原田さんに向かって走って行く。
「うわっ!速っ……」
驚いている原田さんの懐に飛び込み、私は胴を思いっきり突いた。
道場がシーンと静まり返る。
「やったーっ!私の勝ち!じゃあ次は八番隊組長藤堂さん、よろしく!」
「あーあ。左之さんだらしない。僕が仇、とってあげるからね」
「かっこつけてるとこ悪いけど、身長低いね」
私の身長は158cm。そして、正面に立つ藤堂さんとの目線はあまり変わらない。
多分163cmくらいだと思う。
藤堂さんは、茶髪に童顔の可愛い顔をしている。
私に負けて落ち込んでいた原田さんは、藤堂さんを見て笑っていた。
藤堂さんはそれを無視して私の方を向く。
第二試合が始まった。
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