1052人が本棚に入れています
本棚に追加
話はとんとんとんっと進んで、私は無事入隊できた。一番隊にだけど。
そして私は現在、土方さんの部屋に呼ばれている。
「ねえ、土方さん。私はやっぱり三番隊がいいです」
「お前、総司が好きなんだろ?良かったじゃねぇか」
ハハハと笑う土方さんに、本気で殺意が湧いた。句集を取り出して大きな声で読み上げてやる。
「梅の花 一輪咲いても 梅は梅」
「刺し向かう 心は清き 水鏡」
「良い句だな 土方さんは 天才だ どうですか?私も考えてみました!」
句集を読んでいると、わなわなと震え出す土方さん。そして大きな声で私を怒鳴りつけた。
「~~~お前は、んなことするなら部屋から出てけっ!!
俺はそんなことで呼んだんじゃねぇ!!」
至近距離で叫ばれたから、耳がキーンッとなった。土方さんは私を睨んでいる。
負けじと睨み返すが、五秒でギブアップ。土方さんは刀に手をかけていた。
「わかってますよ。聞きたいことってなんですか?」
「入隊させたんだ。約束通り、この組に起こることを教えろ」
「ああ、そのこと。本当に教えて欲しいんですか?」
当たり前だと言って、土方さんは私の方を向いた。
最初のコメントを投稿しよう!