きっかけはおじいちゃん

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足首まで水に浸かってみたが、別に変わった様子はなかった。 意識を失うとか、空から落ちるとかいったこともない。 残念な思いと、仕方ないという思いが私の中に湧き上がる。 やっぱりこんな浅い川じゃ無理だよね。帰ろっと! そう思ってくるっと振り向いた私は、思わず大声を上げてしまう。 「ええっ!?何これーっ!!」 私の目に映るはずの光景、それはビルが立ち並んだ都会の街並み。 しかし、今の私の目に映っているのは木造の平屋が立ち並び、帯刀した人が行き交う町並みだった。 「もしかして、本当に幕末に来ちゃった?」 とりあえず川から上がり、道ゆく人に尋ねようと思った。
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