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川から出て来た私を見て、行き交う人たちは各々声を上げる。
みんな異物を見るような目で、私を見ていた。
「い、異人だーっ!誰かー!」
「何なんあの子!怪しいわ~」
ざわめく人々。私はどうすることもできずにオロオロとする。
「あの~、すいません……」
「いやぁぁぁぁ!助けて!」
尋ねようとしてもこの調子。
困り果てていると突然、後ろから殺気を感じる。
咄嗟に竹刀を振ると、男の人の顔面にあたってしまった。
「あっ、すいま「ちっ。いってぇな。……一君、この女屯所に連れてくぞ」」
「ああ……」
「えっ、ちょっと待って!私、怪しい人じゃありませーん!
って今、一って言った?」
二人の男に両腕をガシッと掴まれて、私はそのままどこかへと連行されて行った。
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