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新撰組ってあの新撰組!?
私ってばラッキー!
来てそうそう新撰組に来れちゃった!
自分の運の良さに浮かれていると、またずるずると引き摺られる。
そして一つの部屋を訪ねて、声をかけた。
「土方さん、怪しい人捕まえた」
「じゃあ広間行け。幹部集めろ」
再びずるずると引き摺られる。恐らく幕末に来て、私はまだ引き摺られてしかいない気がした。
私、これからどうなるんだろう?
鬼の副長、土方歳三。私食べられちゃったり?
少し不安になった。
私を引き摺っていた人は、広間に私をポイッと投げ捨てると、すたすたと出て行った。
無口な人とわたしの二人が取り残される。
よしっ!話しかけてみよう!
「あのっ、もう壬生浪士組じゃないんですね!」
「……」
はい、シカト。
結局幹部が集まってくるまで私は、無口な人と居心地の悪い時間を過ごした。
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