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バームの葉を加えてみたの。爽やかな香りのハーブだから、勉強疲れをリフレッシュさせたいときなんかにいいかもね。」
亜美さんはハーブの説明をしながら、自分のカップにもお茶を注ぐ。
「やっぱり亜美さんのハーブティー大好き。最近は学校忙しかったから、ずっと飲みに来れなくて飢えてたんだ~。」
優海はあっという間にお茶を飲みきってしまい、じつに満ちたりたような笑顔で言う。
そんな優海のようすに、亜美さんも顔をほころばせる。
「ほんとに?嬉しいなぁ。……あ、それじゃあ優海ちゃんに、おもしろいものを淹れてあげようかな。」
そう言って亜美さんは奥のキッチンへ向かうと、少ししてまた別のティーポットを持って戻ってきた。今度のは陶器製で、中が見えないタイプのようだ。
「それは?何なに?」
優海の期待いっぱいの質問を、亜美さんはいたずらっぽく笑ってはぐらかした。
「さて、何でしょう?飲んでみてからのお楽しみ。」
そう言って亜美さんは、おもむろにさっきの『謎のお茶』ポットを手にとり、中身をカップに注ぎだす。
すると、たちまちカップの中はこげ茶色の液体でいっぱいになってゆく。 見た目はちょうど、ウーロン茶のような感じだ。
「……え?亜美さん、、これって……。」
「ふふっ。まずは飲んでみて。」
亜美さんに促されるまま、優海はカップを口にはこんだ。
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