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おいしいかも。」
「でしょ?今度お客さんにも飲んでもらって、評判がよかったら、ここの新しい名物にしようと思ってるの。」
ほんとうにこの仕事が好きなんだなぁ、亜美さん。
嬉しそうに話す亜美さんを見ていて、なんだか自分まで嬉しくなるのが、優海にはわかった。
しばらく二人は、ハーブのことや、最近あったできごとなどで盛り上がり、気がつくとだいぶ日が傾いていた。
時計の針を見て、亜美さんが思い出したようにきりだす。
「あ……ごめんなさい、すっかり話に夢中になっちゃって。きょうはあのことで来たんだっけね。」
「あっ!」
そういえばそうだった。
亜美さんが言いだす今のいままで、優海もここに来たはじめの目的を、すっかり忘れていた。
「そうそう亜美さんっ、修練士って……」
言いかけた優海にひとさし指で待ったをしてから、亜美さんはその指で、二階にあるギャラリーを指さした。
「大丈夫だと思うけど、誰かに聴かれちゃうと困るから。続きはあっちで、ね。」
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