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「前見て歩けよ!」
「見てるよー。キャーーー。」
「落ち着けー!今のお化け役担任だから。」
私は、やっぱり無理ー。
途中でついに光を見失ってしまった。
「真っ暗ー。光どこー?」
ガタン!
キャーーー
本当に真っ暗、どうしよう。
肝だめし中に迷子?
ギュッ
えっ?
真っ暗の中で、あったかい手の体温を感じた。
一瞬で、光の手っていうのが分かって怖さも飛んでいくみたいだった。
「もうちょっとでゴールだから。」
いつもよりちょっと優しい声で言われた。
私は、気づいたらゴールしていた。
ゴールしても心臓のバクバクが止まらなかった。
怖いっていうのもあるケド、このドキドキはさっきの手の温もりかなぁって思った。
「ありがと。」
私は、俯きながら言ったケド光は
「別にお前が全然進まないから。」
そう言ってクラスの中心に混ざった。
楽しかったなぁ。
やっぱ、私は光が大好きだなぁ。
支えてもらってばっかじゃなくて、光の心からの笑顔を取り戻すために私ががんばらなきゃいけないんだな。
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