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「こんにちはー」
学校の武道場。
柔道部と剣道部の活動場所を通り抜けて木の扉をひらく。
三年生の先輩方はもう袴をきていて、矢の準備をしている。
入って右側に更衣室。
手前が男子で奥が女子。
開けられっぱなしの男子更衣室からはわいわいする男子の声が聞こえる。
女子更衣室の扉をあけると麻耶が袴に着替えてる途中だった。
「おつかれー」
腰の紐を結びながら挨拶する麻耶におつかれーといって扉を閉めた。
制服を脱いで大きなショルダーバッグから袴をだす。
「今日から一年生見学にくるよね、確か」
上をきてから下をはいて片方の腰の紐を結んだとき、麻耶がそう言った。
「あー、そうだったね。今年は何人はいるかな。」
麻耶の言葉にそう返して鞄から携帯を出してメールを確認する。
「そんなこといってー。本当は勇気君のファンが増えるのが怖いくせにー。本当、真冬は素直じゃないなー」
そういってあたしの肩をつんつん突っついてくる麻耶に睨みを聞かせて来ていたクラスの子からのメールに返信。
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