第3話 深淵の森

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――――――――――――――― 【ゴブリンロードside】 ……つい最近、この深淵の森で見かけない奴らをよく見かけるようになった。 奴らは、俺たちゴブリンと同じ様で、同じではなかった。 俺たちゴブリンが普通、身に付けているものは、冒険者や商人、村人などから奪い取ったものばかりで、普通は刃こぼれしたボロボロの剣や運が良くて普通の剣などだ。 しかし、奴らは俺たちより格(LV)が数段下のはずなのにも関わらず、普通の剣や槍、弓を身に付け、その上、その武器の扱う術を忌々しい人間のように心得ていた。 さらに、奴らは同じ種族でもない魔犬やインプと共に行動していた。本当に何なんだ、奴らは? ……それに、今度は同族だけだが、明らかに他のゴブリンとは違う、上手く気配を消す奴らが現れた。 奴らが俺たちを探りに来た時、俺は見事に気付くことができたが、他のゴブリンたちは気付かなかった。 ―――――――――――――――
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