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**そして、冒頭に戻る訳である**
佐助の意識が浮上し、気付けば両腕は縛り上げられて床に転がされて居たのである。
そして…
「…よう、気がついたかよ?」
「……そうね…気分最悪だしお腹も痛いけどね…」
全く悪びれた様子も無く問いかけてくる政宗に精一杯の悪態を吐く。
何とか縛られた状態で体を起こす。
「で?本当に何の真似な訳?独眼竜の旦那?」
政宗を見上げ、問う…
その口から紡ぎ出された答は余りに…
「AH?ムカつくからに決まってんだろが…?」
あまりに屁理屈的な我儘な自己中心的ものだった…
「何を子供みたいな事言ってんのよ!!アンタはぁあああああ!!!!!!」
余りの理由に流石の佐助も叫ぶ…
「あぁ!?んだとコラァ!!!!!!」
「仕方ないでしょ!!真田の旦那は今、風邪なんだから!!!!」
そう…本当なら幸村もこの場にいる筈だったのだ…
それが、先の戦の疲れが出たのか風邪を引き寝込んでしまったのだ…
「うるせぇよ…んな事よりテメェ、自分の立場解ってんのかよ?」
そう言われて、初めて現在の自分の姿を思い出す…
「…っ」
不味い…非常に不味い…
そんな佐助を見て政宗の目が、怪しく光った気がした…
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