本当に勘弁してよね…

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***小十郎の自室*** ―カタン― 「…佐助か?」 「……うん、俺だよ」 障子に向き直り、想い人を迎える。 「久しぶりだな…佐助…」 佐助にしか見せない笑顔を向ける。 そんな小十郎の表情に佐助は安堵の表情を見せる。 直ぐに駆け寄り、逞しい腕に抱かれる。 体中から力が抜けていくのがわかる… 「どうした?」 鍛えられた胸元に顔を埋めて擦り寄る。 いつもと違う佐助の様子に髪を撫でながら小十郎は優しく問う。 「…何でも無いよ…小十郎に逢えて嬉しいだけ…」 「…そうか」 本当は、部屋に入って来た瞬間に気付いていた。 佐助の目が赤くなっていた事に… また、何かあったのだろうと直ぐに察しは着いたが敢えて追求はしない事にした。  
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