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ひさびさに見かけた、ななめがけカバンと寝ぐせあたま
それだけで
愛しい感情が溶けてゆく
この冷えきった心に
恋情という温度を与えたのは きみなんだ
忘れられないその笑顔を
今日 私は 目の前で
また見つけてしまった
きみを見つけた その瞬間
忘れかけていた パスワードを思い出した
いつだっけ
ｚｉｐのフリーソフトをダウンロードして
この気持ちを圧縮したのは
それは いつかきみが
解凍してくれるかもしれないから
きみのあの 思わせぶりな笑顔が
パスワードを作らせた
パスワードは "4*1133322"
きみならきっと、わかるはず
だから責任をとってよ
ご丁寧に
きみ専用フォルダも作ったから
なんならUSBにいれてもいい
――――だからパスワード、解いてよね
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