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やがて修学旅行当日を迎えた。彼らにとって奈良の大仏も鹿の群れも暇潰しにしかならなかった。彼らの目的はただひとつ、入浴時間なのだから。
日が沈み、食事を済ませ、いよいよ入浴時間が近付いた。彼らは作戦会議を開いた。
「この部屋の諸君に告ぐ。我々と共に桃源郷を見たい者は集まりたまえ。秘密は絶対だ。裏切り者には、正義の制裁が下る」
山本の演説には人を引き寄せる魅力があり、結局、学級委員長の鈴木を除いた七名によって密約が成立した。
「この旅館は露天風呂だ。そして男湯と女湯は隣同士。覗きにはもってこいだろう」
山本の提案に、太郎は疑問を抱いた。
「しかし、覗いた後どうするんだ。肝心のおっぱいが揉めないんじゃないか」
「それは俺も思った。しかし見ないことには始まらない。見ることも出来ないおっぱいを揉めるはずがないんだ。まずは、生のおっぱいを見ること。それが希望に繋がる。今夜の任務は女湯を覗くことだ」
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