第三章

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入浴時間になった。生徒達は道具を持って風呂場へと駆けて行く。太郎達は胸が高鳴った。 風呂は広い露天風呂がひとつ。奥の方に植物が植えてあった。ぎこちなく身体を洗った後、七人は互いに頷き合った。他の生徒が上がってしまうのを見計らって、一斉に垣根の方へ移動した。 急がなければ女子も上がってしまう、そんな思いで身体能力の高い三井が飛び上がり、垣根の淵を掴んだ。 しかし、竹で造られた垣根は手に食い込み、掴まっていることは困難だった。 滑り落ちた三井に、六人が駆け寄る。 「大丈夫か」 「ああ。これは協力しなければ厳しいぞ」
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