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「ところでなんで他の部員は来てないのよ!」
部長がニコニコとしていたのもいつかの間、またすぐにさっきの怒った表情へと変化していた。
この人はコロコロと表情が変わって忙しそうだな~。
「メアちゃんは家の用事で今日来れないって言っていたけど、他の人は1年生だからちょっとわからないわ。和志君もしかして……」
「いや、それはもうないと思いますよ。どうせ霧江の方はまだ教室で寝てるか、神崎の方は将棋かオセロに夢中なんじゃないですか?」
そう説明すると、すぐに後ろのドアから豪快な音と鳴り、勢いよく開かれた。
「すいません、さっきまで寝ていて遅れましたー!」
「す、すいません!ついチェスに夢中になっていて時間に気づきませんでした!」
開いたドアからは2人の謝罪の言葉が発せられ、そのドアに目をやるとそこには二人の女の子の姿があった。
「ね、俺の言ったとおりでしょ!」
「ふふっ、そうね」
「ん、一体なんの話をしてーー」
「おーそーいーーー!!もう30分も遅刻ーー!」
部長とのトラブルも終わり、やっと一人を覗いて部室に全員が集まったと思ったら、またもや部長がギャーギャーと騒ぎ始めた。
「わわっ!?いきなりうるさいっすよ真子さん!さっきまで寝てたんで頭にすごい響きます!」
「そ、そうですよ!さっきまでチェスを舞台に頭を熱くフル回転させてたところなんですから!」
「シャラーーップ!!そんなのする暇があればここ青謳部に早く来る!!」
「いやいや、授業中に寝るという最の行いは誰にも止めらんないっすよ!」
「わ、私も授業後にしないとする相手が………」
「二回目のシャラーーップ!!それでも部活動を最優先にするの!!」
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