もう一人の部員

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「やっぱ部室はいいですな~!」 次の日の放課後、部室のドアを開けると、ふかふかのソファーにだらっと全身でもたれながら部長がいた。 そして、さっきから同じ台詞を何回も繰り返している模様だ。 「その格好すごいだらしないですよ部長」 「いいんだよたかみ~。今日はクラスの委員会で千尋がいないからね~」 今日はどうやらクラスで室長会議があるらしく、 千尋先輩はこれないらしい。 「でも千尋先輩、クラスで室長なんてすごいですね!」 千尋先輩程の人がクラスで室長になれば、出し物やら役割分担やらスムーズに終わるんだろうなー。 「うん~。千尋はすごいよ~。みんな千尋の言うことは何でも聞いちゃうもんー。この前も委員長決めで荒れに荒れてたのに先に千尋を室長に決めたとたん、5分で全部決め終わっちゃったからね~」 「うちのクラスでも一時間丸々かかったのにそれはすごいですね!ちなみに部長は何の委員に入ったんですか?」 俺が話の流れでそう聞くと、部長はだらけきった顔で答えた。 「私~?もちろん給食委員だよ~」 ………………WaT?なんだって?まさか高校生にもなってそんな小学校みたいな委員があるわけないよな。はははっ! ちょっと疲れてるんだろうな俺。何かの聞き間違いだろうしもう一回聞いてみるかな! 「あの、部長今何て言いました?」 「だから、給食委員だって~」 ワーオ!やっぱ聞き間違いではありませんでした~。
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