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表紙には一応[Diary20xx]と印刷がしてあるものの、
それはどちらかというとスケジュール帳のような使われ方をしていて、
私が一瞬期待してしまったほどに秘密めいたものではないようだった。
西暦はちゃんと今年のものになっていて、
日ごとの予定やちょっとした出来事が記されているけれど、
それもわりと前半だけで途切れており、最近は使われた形跡があまりない。
そもそも現役のスケジュール帳なら部屋に置いてけぼりにはしないだろう。
「しいちゃんにしては中途半端な使い方だなぁ・・・」
そんなことを思いながらページをパラパラとめくっていたら、
1枚のメモ用紙のような紙切れが私の足元にはらりと落ちてきた。
それはどうやらノートの切れ端に文章を書き綴ったものらしかった。
かなり急いで書きなぐられたのか、その文字はひどく読みづらく、
大雑把な私でさえ、もう一度清書してしまいたくなるほどの有様だったが、
意外にもそれはラブレターであるらしく、内容は次のようなものだった。
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