背中(中編)

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日曜日。 『お邪魔します。』 「適当に座って下さい。すいません。狭くって…」 玄関を入るとすぐにキッチンで 長岡はお湯を沸かし始めた。 私は仕方なく中に足を進めた。 すぐに6畳ほどの結構片付いた部屋の中にはイーゼルがあった。 『ここで描くの?』 イーゼルの前には椅子があり窓からの光りが射し込んでいた。 「はい。コーヒーです。あっ…そこに腰掛けて頂いたら勝手に描きますから。」 椅子に腰掛け手渡されたマグカップに口をつける。 長岡はまだ立ったまま。 二口ばかり飲んだ後 長岡に声を掛けた。 『さあ!チャッチャッとやろう!』 「はい!お願いします!」 .
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